皆さんは、医薬部外品を「発売したい」または「自分で買う」場合、
どこに着目しますか?口コミでしょうか?
または価格、サンプルの使用感、配合成分に期待、信用できるメーカーかどうかでしょうか?
「ベンチマークとしたい点」あるいは「買いたい」理由はいくつか挙げられるでしょう。
今回は、ソヴールシリーズの処方設計におけるこだわりを例として、
「有効成分」と「効果ある剤型」についてお話したいと思います。
是非、商品を作る際、または買う場合の参考にしてください。
1. 有効成分へのこだわり
医薬部外品は、厚生労働省で有効性が承認された「有効成分」を
「規定量」配合する事でその有効性を謳うことができます。
例えば育毛剤の有効成分は…
「ニンジンエキス」「センブリエキス」「グリチルリチン酸ジカリウム」
「パントテニルエチルエーテル」「酢酸DL-α-トコフェロール」等、数多くあります。
また、独自の「有効成分」を開発しているメーカーもあります。
でも、「どの有効成分がいいのか?」「どの組合せがいいのか?」わからない、
わかりにくいのが現状だと思います。
実は、処方を設計する上でこの「有効成分」の組み合わせは非常に大切です。
一例を見てみましょう。
【ソヴール08の有効成分の組合せ】
「センブリエキス」「グリチルリチン酸ジカリウム」「ジフェンヒドラミンHCl」
・センブリエキス
日本薬局方に記載の生薬で発毛促進、細胞賦活、血流促進効果が認められています。
・グリチルリチン酸ジカリウム
優れた抗炎症効果を有る成分。医薬品にも配合されています。
・ジフェンヒドラミンHCl
抗炎症効果、鎮痛効果に優れる成分。医薬品にも配合される成分。
この組み合わせを見ると、メーカーと処方開発者の心意気が見てとれます。
「脱毛」に係る作用機序はいろいろとありますが、その一つに炎症が関わっています。
この商品の有効成分は、
「頭皮内部環境からくる炎症」、「外部からの刺激からくる炎症」など、
炎症を抑えることが先決と読み取れる配合になっています。
そして、「炎症を抑えた後に、細胞を賦活して育毛、発毛へ導く」
といった理論に基づいた設計になっています。
もちろん、「有効性成分」だけでなく、
効果が期待できる原料(成分)も配合して育毛剤として最終製品が開発されます。
製品を開発、発売するにあたり、
または選ぶ上で「有効成分」の組み合わせにも注目してみてはいかがでしょうか?
それぞれの育毛理論に合致した有効成分の選定、非常に大事であると言えます。
天真堂では、育毛理論に基づいた「有効成分の組合せ」や「有効成分の数」にこだわって開発しています。
「差別化できる有効成分の組合せ」「理論に則った有効成分選定」の提案を致しております。
2.効果・効果感へのこだわり
皆さんは、医薬部外品や化粧品に何を期待しますか?
答えは・・・・「訴求(書かれていること)に期待している」というのが一番多いと思います。
いや、それ以上の効果を期待している。というのが実状ではないでしょうか?確たる筆者も同じ思いです。
しかしながら薬機法では、「化粧品はヒトに対して作用が緩和である事。」と定義されています。
また、医薬部外品では明確な効果を謳えますが、「その効果は緩和である事。」と定義されています。
この「緩和な作用」と定義されている化粧品、医薬部外品の開発で、
処方開発者はこだわりをもって商品を開発しています。
そんな処方開発者の思いが具現化された一例を紹介したいと思います。
【ソヴール05の特徴ある保湿効果】(天真堂調べ)
実験1. 速攻浸透の確認
塗布前の肌の角層水分量を100%とする。
角層への速攻浸透を確認するために、塗布1分後(1min)の角層水分量を測定。
【結果】1分後の角層水分量は有意差を以って高い水分量を確認。速攻浸透処方を確認。
実験2.保湿効果の持続
保湿効果の持続力を確認するため、3、6時間後の角層水分量を測定。
【結果】3,6時間後の角層水分量の上昇と保持を確認。高持続性処方を確認。
図1.ソヴール05の角層水分量の変化率
実は、「速攻浸透」と「持続性」を両立させるのはとても難しい処方技術です。
なぜなら速攻浸透はローションのような剤型が適しています。
一方、持続はクリームのような剤型が適しています。
このローションとクリームを混ぜてしまうと、
速攻浸透がなくなり、また持続力も低下してしまいます。
ソヴール05はエッセンス剤型ですが、両方の効果を併せ持つように処方を設計しております。
データーだけでなく、実際に05を使ったお肌(写真1.)は
乾燥した肌(写真2.)と比較して保湿が持続されていることがわかると思います。
このように、高い効果をイメージしながら研究員は日々処方開発を行っております。
写真2.乾燥したお肌
写真1.05使用後のお肌
今回は、天真堂が得意とする技術提案(有効成分)と
ユニークな処方技術(保湿効果)の一例を紹介しました。
この他にも数多くのオリジナル技術や差別化された処方がございます。
また、その特徴を客観的に評価できる体制も整っております。
是非一度、天真堂の高い処方化技術を味わってみてはいかがでしょうか?
https://www.tenshindo.ne.jp/newproduct/2037