COLUMNコラム
前回は化粧品基準についてご説明させていただきました。
今回は化粧品基準を守るだけではカバーできない規制についてお話します。
1.化粧品が危険物に?
香水、化粧水などのアルコールを多く含むもの、オイルを多く含むもの、マニキュア落とし、ガススプレーなどは
「消防法・国際輸送上の危険物」となってしまうことがあります。
「消防法・国際輸送上の危険物」となってしまうことがあります。
あくまでも保管や運送上の危険物であり、肌に対して危険という訳ではないため見落とされがちですがご注意ください。
消防法・国際輸送上の危険物になってしまうと輸出入はもちろん国内保管にも制約が出てしまいます。
最悪、せっかく製造したのに倉庫では保管できないなんてことも…。
消防法上の危険物は消防庁のHPからフローチャート分類で確認することができます。
国際輸送上の分類はSDSを取り寄せ、UNコードの欄を確認ください。
何か記載があれば対策が必要となります。
これらを避けるためにも、製品の企画段階からどのような販売・物流展開をしてゆきたいのか、十分に事前に検討を行いましょう。
何か記載があれば対策が必要となります。
これらを避けるためにも、製品の企画段階からどのような販売・物流展開をしてゆきたいのか、十分に事前に検討を行いましょう。
製品によっては、特別な注意事項の記載も義務づけられています。
2.絶滅危惧動植物取引違反に?
化粧品の国際輸送において「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約。CITEとも呼ばれます。)」に違反している疑いをもたれてしまい通関が困難になってしまうことがあります。
もちろん一部を除き、国際的に流通している商品の殆どは違反はしていません。
ですが、この問題の重要な点は2つあります。
もちろん一部を除き、国際的に流通している商品の殆どは違反はしていません。
ですが、この問題の重要な点は2つあります。
①違反しているかどうかではなく、違反していると疑われた場合に全ての物流がストップすること
➢➢納期遅れや機会損失が起こるだけでなく、港湾の追加保管費を高額請求されたり、最悪では商品の廃棄か輸出国への返送を求められます。
② 化粧品によく使われる成分であっても頻繁に嫌疑の対象になること
➢➢アロエなど良く化粧品に配合されるもの、サボテンなど我々の身近で流通しているもの、果てには香料の名称などでも疑いをかけられてしまうことがあります。
疑いをもたれても、しっかりした製造所と連携していれば疑いを晴らすことは難しいことではありません。
信用のおける製造所、かつ幅広いノウハウを持つ人材を育成している会社と取引をするようにしましょう。
3.化粧品工業連合会の基準違反に?
化粧品基準で定めていない事項は「良い」ということではありません。
『何か問題があれば全て「製造販売業者」の自己責任である(ので止めはしない)』という意味です。
『何か問題があれば全て「製造販売業者」の自己責任である(ので止めはしない)』という意味です。
しかし、それでは余りにも混沌としすぎるので日本化粧品工業連合会という団体が業界の自主基準を作成しています。
この自主基準の及ぼす影響は強く、公的機関も指導内容の参考にしています。
この自主基準の及ぼす影響は強く、公的機関も指導内容の参考にしています。
つまり、日本化粧品工業連合会の自主基準は準法律という位置づけであると理解ください。
公的機関だけを注視していますと、この準法律がどんどん生み出されていることに気づけず、
知らないうちに違反をしているケースがありますので十分にご注意ください。
公的機関だけを注視していますと、この準法律がどんどん生み出されていることに気づけず、
知らないうちに違反をしているケースがありますので十分にご注意ください。
4.使用上の注意記載の義務違反?
カルミンやDMDMヒダントイン、加水分解コムギタンパクといったいくつかの成分には専用の使用上の注意事項が存在します。
例えばカルミンですと「本製品にコチニール等が含まれている旨」「使用中に異常があった場合は使用を控える旨」の記載が必須となっており、
これらの記載が漏れてしまいますと、エンドユーザーにとっての保健衛生上の危険となってしまうため製品回収が避けられない事態となってしまいます。
こういった重大な案件は各都道府県から葉書等でも周知されますので、管轄する都道府県からの連絡には必ず目を通し、会社全体に周知するようにしましょう。
例えばカルミンですと「本製品にコチニール等が含まれている旨」「使用中に異常があった場合は使用を控える旨」の記載が必須となっており、
これらの記載が漏れてしまいますと、エンドユーザーにとっての保健衛生上の危険となってしまうため製品回収が避けられない事態となってしまいます。
こういった重大な案件は各都道府県から葉書等でも周知されますので、管轄する都道府県からの連絡には必ず目を通し、会社全体に周知するようにしましょう。
5.その他の細かな法令
その他にも化粧品成分は時世に併せて細かい規制が発生、告示されてきました。
詳細は東京都健康安全研究センターのHPに記載されており、不純物として含まれるヒ素についての規制など、大切なものが盛り込まれていますので目を通しておきましょう。
詳細は東京都健康安全研究センターのHPに記載されており、不純物として含まれるヒ素についての規制など、大切なものが盛り込まれていますので目を通しておきましょう。
東京都健康安全研究センター http://www.tokyo-eiken.go.jp/k_yakuji/i-sinsa/cosmetics/tsuuchi/
化粧品の成分に関する規制の紹介はこれで以上になります。
この他にも特許など複雑な専門知識が必要とされるものはありま
これらは社内で確認しようとしても、なかなか難しいものです。
信頼のおけるパートナーやアドバイザーを見つけるようにしてくだ さい。
天真堂ではクライアントのニーズにあった情報提供を心がけていま すので、
気になる点がありましたら、 弊社営業までお気軽にお声がけくださいね。
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